OpenCVをホームディレクトリ以下にインストールする -Mac OS X Lion編-
はじめに
OpenCVをホームディレクトリ以下にインストールするのMac OS X Lion編です。
手順
1. まずは依存ライブラリやツールをインストール
Xcodeをインストールしたり、homebrewをインストールしたりするのは済んでいる前提で。
homebrewを使って依存ライブラリ等をインストールします。今回はGtk+ではなく、Qtにしました。
$ brew install cmake $ brew install pkg-config $ brew install libtiff $ brew install jasper $ brew install tbb $ brew install ffmpeg $ brew install qt
2. OpenCVをダウンロードして解凍
http://sourceforge.net/projects/opencvlibrary/ からソースコードをダウンロードします。
前回と同じく、Unix版のOpenCV 2.3.1を使用しました。
ダウンロードしたファイルは、
$ tar xvf OpenCV-2.3.1.tar.bz2
で解凍しておきます。
2. CMAKE_INSTALL_PREFIXにインストールするパスを指定してcmake
OpenCVをインストールする場所をCMAKE_INSTALL_PREFIXで指定してcmakeを実行します。
前回と同じく、インストールする場所は
$HOME/local/opencvlibrary
です。
下記のようにオプションを指定し、cmakeを実行します。
$ cmake -D CMAKE_BUILD_TYPE=RELEASE -D CMAKE_INSTALL_PREFIX=$HOME/local/opencvlibrary \ -D BUILD_PYTHON_SUPPORT=ON -D WITH_TBB=ON -D WITH_QT=ON \ ./OpenCV-2.3.1
他のディレクトリにインストールする場合は、$HOME/local/opencvlibraryの部分を適宜読み替えてください。
3. ビルドしてインストール
そのまんまです。
$ make $ make install
4. パスの設定
ビルド時にライブラリを見つけられるようにするため、
- ビルド時に使用する pkg-config のパス (PKG_CONFIG_PATH)
- 共有ライブラリのパス (DYLD_FALLBACK_LIBRARY_PATH)
の2つを設定します。
PKG_CONFIG_PATH には opencv.pc が配置されているディレクトリ([OpenCVをインストールしたディレクトリ]/lib/pkgconfig)、 DYLD_FALLBACK_LIBRARY_PATH は共有ライブラリが配置されているディレクトリ([OpenCVをインストールしたディレクトリ]/lib)を指定すればOKです。
今回はそれぞれ $HOME/local/opencvlibrary/lib/pkgconfig 、$HOME/local/opencvlibrary/lib となるので、.zshrcなどに下記のように設定を記述します。
# .zshrcに追記 PKG_CONFIG_PATH=$HOME/local/opencvlibrary/lib/pkgconfig:$PKG_CONFIG_PATH export PKG_CONFIG_PATH DYLD_FALLBACK_LIBRARY_PATH=$HOME/local/opencvlibrary/lib:$DYLD_FALLBACK_LIBRARY_PATH export DYLD_FALLBACK_LIBRARY_PATH
最後に、シェルを再起動するか
$ source ~/.zshrc
で設定ファイルを再読込みすれば完了です。
5. 動作確認
OpenCVのサンプルコードの find_obj.cpp で動作確認をしてみます。
$ cd OpenCV-2.3.1/samples/c/ $ g++ find_obj.cpp -o find_obj `pkg-config --libs --cflags opencv` $ ./find_obj
のようにコマンドを実行すれば、正常に動くはずです。
まとめ
以上、Mac OS X LionでOpenCVをホームディレクトリ以下にインストールする手順でした。